音楽を楽しむ
「音楽(おんがく)」いう文字は
「音」を「楽」しむと書きます。
音楽の「楽」は、学問の「学」ではありません。
ですから、音楽は、
音を学ぶのではなく
音を楽しむものなのです。
音楽は、ただ楽しめばいいのです。
音楽だけが持っている不思議な力が、そこにあります。
いっぽう、
「数学(すうがく)」のがくは、違います。
学問の「学」、まなぶという字です。
ここが数学と音楽の違いです。
学ばなくても、
音楽は、楽しいのです。
そして、
数学のように、正解はなく、
答えが、一つではないのです。
ところで、
美術は、美の術(すべ)と書きます。
技を磨くのが美術なのでしょうか?
それから、
書道は、書の道(みち)と書きます。
道を追求するものなのでしょうか?
例 美術は「美」の「術」(すべ)
書道は「書」の「道」(みち)
数学は「数」を「学」ぶ
体操は「体」を「操」る
どんな分野でも
極めるのは、それぞれに大変なことです。
もちろん、
音楽だってそうです。
でも音楽は、
ただ音を、楽しむだけでもいいのです。
そうです!
難しい事を考える前に、
音楽は、まず楽しみましょう。
寄稿:
伊藤 圭一(いとう けいいち)
サウンドエンジニア&プロデューサー、Kim Studio主宰、(株)ケイ・アイ・エム代表。音を自在に操りヒット作を作り出す「音の魔術師」。斬新なアイディアと先見の明により多くの企業や組織、音楽家を成功に導く、エンタメ界の影の仕掛け人。音響メーカー顧問、洗足学園音楽大学教授、公益財団の理事、著書『歌は録音でキマる! 音の魔術師が明かすボーカル・レコーディングの秘密』