質の良いものは、音が良い。
これは、楽器や音響機材だったら
当たり前だとお思いでしょう。
しかしこれが、意外と他のものでも
同じことが言えるのです。
たとえば、スイカやメロンなどの果物が
食べ頃かどうか、
良く熟しているか、
美味しいか、など
叩いて見分けることができるといいます。
缶詰が正しく規定通りに詰まっているか?
実は、これも叩いて判断しています。
大工さんが、木材を見分けるときも、
叩けば、内部の様子がわかるといいます。
機械のボルトがしっかり締まっているかどうか、
亀裂やヒビが入っていないか、
など、
音を聞くとわかってしまうのです。
音には、いろんな働きがあります。
音がいろんなことを我々に教えてくれます。
それを聞き分ける人間の耳は、素晴らしいです。
目ではわからないことでも
音でわかってしまうことも多いのです。
さて
人間は、実際に叩いてみる訳にはいきませんが、
「打てば響く」
という言葉があるように、
外部からの刺激に対して、
心地よく反応したいですよね。
寄稿:
伊藤 圭一(いとう けいいち)
サウンドエンジニア&プロデューサー、Kim Studio主宰、(株)ケイ・アイ・エム代表。音を自在に操りヒット作を作り出す「音の魔術師」。斬新なアイディアと先見の明により多くの企業や組織、音楽家を成功に導く、エンタメ界の影の仕掛け人。音響メーカー顧問、洗足学園音楽大学教授、公益財団の理事、著書『歌は録音でキマる! 音の魔術師が明かすボーカル・レコーディングの秘密』